AI各社の公式ガイドに共通する、指示文の書き方4つの原則
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各社のガイドは、同じことを言っている
AI各社が公開している指示文(プロンプト)の書き方のガイドを読み比べると、細かな表現は違っても、挙げている原則はほぼ重なります。具体的に書く、例を示す、役割と出力の形式を指定する、手順に分ける、の4つです。専門用語を覚えなくても、人に仕事を頼むときと同じ配慮をすれば、AIの出力は安定しやすくなります。
ここでは、各社のガイドの共通点を、個人や小さな会社の繰り返し作業に当てはめて整理します。特定のサービスの機能に頼らず、どのAIでも使える考え方です。
四つの原則を作業に当てはめる
原則1:具体的に書く
「お礼のメールを書いて」では、AIは相手も目的も分からないまま、平均的な文面を出します。誰に、何の件で、どんな調子で、どのくらいの長さで書くのかを伝えると、直す手間が減ります。
たとえば次のような情報です。
- 読み手:初めて注文してくれた個人のお客様
- 目的:発送の連絡と、問い合わせ先の案内
- 調子:丁寧で、堅すぎない
- 長さ:200字ほど
- 入れる情報:注文番号、発送日、配送業者
足りない情報があるとAIが推測で補うことがあるため、分からない点は「不明なら質問して」と書き添えます。
原則2:例を示す
望む出力の見本を1〜3個示すと、言葉で説明するより正確に伝わります。過去に自分で書いた返信文、整えた商品説明、理想の表の形などが使えます。
注意点は、例に引きずられることです。例が1つだけだと、内容まで似てしまいます。違う種類の例を複数入れるか、「形式だけを真似て、内容は新しく書く」と言い添えます。
原則3:役割と形式を指定する
「あなたは経験のあるカスタマーサポート担当者です」のように役割を与えると、語彙や視点がそろいやすくなります。ただし、役割を与えるだけで事実の正確さが上がるわけではありません。
形式の指定は、結果の使いやすさに直結します。箇条書き、表、見出し付きの文章、決まった項目名のリストなど、使う場面に合わせて書きます。後でほかの道具に貼り付けるなら、その形(たとえば1行1件)で出させます。
原則4:手順に分ける
複雑な依頼を一度に出すと、抜けや混同が起きます。作業を段階に分けて指示します。
- まず問い合わせ文から、用件と希望日を抜き出す
- 次に、足りない情報を一覧にする
- 最後に、その一覧を踏まえた返信の下書きを書く
段階ごとに結果を確かめられるので、どこで間違えたかも分かります。大きな作業は、複数回のやり取りに分けて進めてかまいません。
書いたあとに見直す
指示文は一度で完成しません。出力を見て、足りなかった条件を指示文に足します。うまくいった指示文は保存しておき、次回も使います。
また、どのガイドも、出力を人が確認する前提で書かれています。数字や固有名詞、法律や税金に関わる内容は、元の資料と照合してください。
指示文を育てる記録の取り方
指示文は、使いながら少しずつ良くなります。変更のたびに、日付、変えた箇所、変えた理由を一行で残しておくと、悪くなったときに元へ戻せます。
記録するときは、同じ入力を使って出力を比べます。毎回違う題材で試すと、指示文の差なのか題材の差なのか分かりません。代表的な入力を3つほど決めて、指示文を変えるたびに同じ3つで確かめる方法が現実的です。
また、AIの出力には毎回ばらつきがあります。1回うまくいっただけで決めず、2〜3回試して安定しているかを見ます。安定しない場合は、条件が足りないか、依頼が大きすぎる可能性があります。
避けたい書き方
ガイドで共通して注意されているのは、あいまいな否定と、矛盾する指示です。「長くしすぎないで、でも詳しく」のような指示は、AIも読み手も迷います。「300字以内で、数字を2つ入れる」のように、守れたか確かめられる形にします。
「〜しないでください」ばかりを並べるより、「〜してください」と望む動作を書くほうが伝わりやすい傾向があります。禁止事項が必要な場合も、代わりに何をしてほしいかを添えます。
次にやること
- 週に何度も繰り返している文章作業を1つ選ぶ
- 読み手、目的、調子、長さ、入れる情報を書き出す
- 過去の良い見本を1〜2個用意し、指示文に添える
- 作業を2〜3の段階に分け、段階ごとの指示を書く
- 出力を見て直した点を指示文に反映し、ファイルに保存する